制度確認日:2026年11月6日
出入国在留管理庁は、2026年10月1日に「永住許可に関するガイドライン」を改定しました。
今回の改定では、収入の審査基準がより具体化されたほか、2027年4月1日から日本語能力や配偶者の在留年数などについて新しい基準が適用されます。
重要なのは、すべての変更が2026年10月1日から適用されるわけではないことです。
まずは、永住許可をいつ申請したか、またはいつ申請する予定かを確認してください。
| 永住許可の申請時期 | 適用されるガイドライン |
|---|---|
| 2026年3月31日まで | 2026年2月24日改訂版 |
| 2026年4月1日~2027年3月31日 | 2026年2月24日改訂版。ただし収入関連の一部は新基準 |
| 2027年4月1日以降 | 2026年10月1日改定版を全面適用 |
したがって、2026年中に申請する方も、収入関係については新しい基準を確認する必要があります。
一方、日本語能力や配偶者の在留年数などの新基準は、原則として2027年4月1日以降の申請から適用されます。
出入国在留管理庁|永住許可に関するガイドライン(2026年10月1日改定)
永住申請の時期や要件を確認したい方へ
行政書士植松悠一郎事務所では、現在の在留資格、在留期間、収入、家族構成などを確認し、永住申請についてご相談を承っています。
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TEL:0261-85-5069
2026年10月の改定で何が変わる?
今回のガイドラインで、特に確認しておきたい変更点は次のとおりです。
| 項目 | 新しい基準・取扱い |
|---|---|
| 年収 | 世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準を考慮 |
| 将来の年金 | 年金受給見込額や不足を補える金融資産を考慮 |
| 配偶者の永住特例 | 2027年4月から婚姻5年以上・日本在留3年以上 |
| 日本語能力 | 2027年4月から原則B1相当以上を考慮。ただし例外あり |
| 現在の在留期間 | 原則として各在留資格の最長期間を要求。3年の取扱いに注意 |
| 日本の制度・ルール | 理解状況が新たに明確な考慮要素となる |
なお、永住許可の基本となる「素行善良要件」「独立生計要件」「国益要件」という3つの枠組みは維持されています。
永住申請の年収基準はどう変わった?
今回の改定では、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に、継続して達しているかが考慮要素として明記されました。
これは、単身者と扶養家族のいる世帯とで、同じ収入額を一律に評価するのではないという考え方です。
ただし、ガイドラインでは、すべての申請者に共通する「年収○万円以上」という固定額を示しているわけではありません。
配偶者の収入は合算できる?
同一生計世帯の収入は、原則として合算して評価されます。
ただし、注意が必要です。
例えば、配偶者が在留資格「家族滞在」で、資格外活動許可を受けてパート勤務をしている場合、その収入は原則として世帯年収の合算対象になりません。
一方、就労資格を持ち、同一生計世帯を構成している配偶者の収入は、合算対象になり得ます。
また、海外に住んでいる親族を扶養している場合、その親族も世帯人数の計算に加えられます。
そのため、年収の判断では、本人の給与額だけでなく、家族構成、扶養状況、配偶者の在留資格などを整理する必要があります。
この収入関連の新基準は、2026年4月1日から2027年3月31日までの申請にも適用されます。
2027年4月から配偶者の永住申請はどう変わる?
日本人、永住者、特別永住者の配偶者については、永住申請に必要な在留年数の特例が変更されます。
| 要件 | 2027年3月までの基準 | 2027年4月からの基準 |
|---|---|---|
| 実体を伴う婚姻生活 | 3年以上 | 5年以上 |
| 日本での継続在留 | 1年以上 | 3年以上 |
| 実子等の継続在留 | 1年以上 | 3年以上 |
例えば、日本人と結婚して4年、日本に2年在留している外国人の場合、従来の配偶者特例における在留年数は満たしています。
しかし、2027年4月以降の新基準では、この在留年数だけでは要件を満たしません。
配偶者特例を利用して永住申請を予定している方は、申請予定日と婚姻・在留期間を確認する必要があります。
もっとも、必要な年数を満たしただけで永住が許可されるわけではありません。納税、社会保険、在留状況なども審査されます。
永住申請に日本語能力が必要になる?
2027年4月1日以降の新ガイドラインでは、日本語能力について、「日本語教育の参照枠」におけるB1相当以上が考慮要素とされています。
B1は、日常生活や身近な事柄について、ある程度自立して日本語を理解・使用できる水準です。
ただし、すべての申請者に一律にB1相当以上を求めるわけではありません。
例えば、ガイドラインでは次のような場合が例外として示されています。
- 高度人材外国人とその家族
- 日本の初等・中等教育を累計6年以上受けた方
- 一定の条件を満たす永住者の子
これらのほか、本人にB1相当以上を求める必要性や相当性がない場合も考慮されます。
また、B1相当以上の確認方法については、実際の申請時点で出入国在留管理庁が案内する方法を確認する必要があります。
2026年中に永住申請する方へ、この新しい日本語能力基準が一律に前倒し適用されるわけではありません。
3年の在留期間でも永住申請できる?
現在、在留期間が3年の方は、申請時期と経過措置を確認する必要があります。
従来は、永住許可ガイドラインにおいて、3年の在留期間でも「最長の在留期間をもって在留している」と取り扱う特例がありました。
2026年10月改定のガイドラインでは、2027年3月31日までに申請した場合は、在留期間3年でも最長期間として取り扱うことが示されています。
一方、2027年4月以降は、原則としてその在留資格に定められた最長の在留期間が必要になります。
ただし、2027年3月31日時点で在留期間3年を有している方に関しては、2026年2月24日改訂版にも経過措置が示されているため、該当する方は申請前に最新の取扱いを確認してください。
単に「3年だから必ず申請できない」「2027年4月以降は全員5年が必要」と判断するのは適切ではありません。
年金・税金の審査も変わる?
2027年4月以降の新ガイドラインでは、現在の納付状況だけでなく、将来にわたって安定した生活ができるかについても、より具体的な考慮要素が示されています。
特に年金については、これまでの加入履歴や収入等から将来の受給見込額を推計し、一定の水準に達しているかが考慮されます。
年金見込額が不足する場合でも、その不足を補える金融資産がある場合には、あわせて評価されます。
また、税金や年金・健康保険については、申請時に未納がないことだけでなく、過去の納付状況も重要です。
ただし、納付遅れがあった方について、一律に不許可になるという意味ではありません。具体的な経緯、納付状況、その他の事情を確認して判断する必要があります。
2027年4月までに申請した方がよい?
新しい基準が適用される前に、無理に申請することはおすすめできません。
まず、現在のガイドラインで永住許可の要件を満たしているか確認する必要があります。
特に次の方は、申請時期を慎重に判断する必要があります。
- 日本人・永住者等との婚姻生活が3年以上5年未満の方
- 日本での在留が1年以上3年未満の配偶者
- 現在の在留期間が3年の方
- 世帯年収や扶養家族の状況が気になる方
- 税金・年金・健康保険に納付遅れがあった方
2027年4月より前に申請すれば、それだけで許可されるわけではありません。
また、収入に関する新しい審査基準はすでに一部適用されています。
そのため、現在の要件を満たしているか確認し、必要な資料を準備したうえで、申請時期を判断することが重要です。
永住申請の費用はいくら?
行政書士植松悠一郎事務所の永住許可申請の報酬は、**165,000円(税込)~**です。
在留歴、収入、納税・社会保険、家族構成などによって追加の調査や説明資料が必要となる場合は、正式なご依頼前にお見積りします。
また、入管へ支払う手数料は別途必要です。
2026年10月1日以降に受け付けられた永住許可申請については、許可時の手数料が200,000円となりました。
一定の要件を満たす場合は減額措置があり、減額後の手数料は20,000円です。
なお、2026年9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月以降になっても改定前の10,000円が適用されます。
永住申請を検討している方へ
今回の改定で最初に確認したいのは、申請者自身にどの基準が適用されるかという点です。
そのため、相談前には、分かる範囲で次の情報を整理しておくと判断が進めやすくなります。
- 現在の在留資格と在留期間
- 日本での継続在留年数
- 婚姻期間・家族構成
- 現在の収入・扶養家族の状況
- 税金・年金・健康保険の納付状況
- 永住申請を希望する時期
必要書類を詳しく確認したい方は、次の記事も参考にしてください。
永住申請の必要書類は?配偶者・定住者・就労ビザ別に一覧で解説
行政書士植松悠一郎事務所では、長野県大町市を拠点に、永住許可申請の要件確認、必要書類の整理、理由書等の作成、申請取次を行っています。
担当:行政書士・申請取次行政書士 植松悠一郎
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