永住許可申請が不許可になった場合、同じ内容ですぐに申請し直すのではなく、前回の申請で何が問題になったのかを確認することが先です。
再申請を考えるときは、次の順番で確認します。
| 順番 | 確認すること |
|---|---|
| 1 | 不許可通知と前回提出した申請書類を確認する |
| 2 | 現在の永住許可要件と照合する |
| 3 | 前回の問題が現在も残っているか確認する |
| 4 | 改善したことを資料で証明できるか確認する |
| 5 | 再申請する時期を決める |
出入国在留管理庁は、永住許可申請について申請区分ごとのセルフチェックシートを公開しており、1項目でも「いいえ(No)」に該当すると「不許可となる可能性が高くなる」と案内しています。
したがって、不許可後に最初に行うのは、申請書をもう一度作ることではありません。
現在どの要件・事情に問題があるのかを特定することが重要です。
今すぐ再申請できる状態か確認したい方へ
不許可通知や前回提出した書類を確認すると、
- 現在すぐ再申請を検討できるのか
- 先に改善・確認した方がよい点があるのか
- 追加でどの資料を確認すればよいのか
を整理できます。
初回相談は30分まで無料です。
永住申請が不許可になったら、最初に確認する3つの資料
まず、手元にある次の資料を確認します。
- 不許可通知
- 前回提出した申請書・理由書・追加提出資料
- 前回申請時に使った税金・年金・健康保険・所得関係の資料
前回何を申告し、何を資料として提出していたのかが分からなければ、現在の状況と正確に比較できません。
再申請では、
前回申請したときの状態
↓
不許可後に何が変わったか
↓
その変化を何の資料で証明できるか
を確認します。
行政書士などに前回申請を依頼していた場合は、提出書類一式が残っているか確認しておくと、その後の検討がしやすくなります。
再申請はいつできる?「6か月待つ」「1年待つ」という一律の基準はありません
出入国在留管理庁が公表している永住許可の申請案内やガイドラインには、
「不許可になったら6か月待つ」
「1年間は再申請できない」
という一律の待機期間は示されていません。
重要なのは、不許可から何か月経ったかではなく、前回問題となった事情が現在どうなっているかです。
在留年数が足りなかった場合
必要な在留期間を満たすまで待つ必要があります。
税金・年金などの納付状況に問題がある場合
未納分を支払っただけで判断するのではなく、いつ納付したのか、その後の納付状況はどうなっているのかまで確認します。
収入・生活基盤に問題がある場合
現在の年収だけではなく、再申請時点で適用される永住許可基準に照らして確認します。
前回の申請資料で十分に立証できていなかった場合
不足していた事実や資料を特定し、現在どの資料で説明できるのかを整理します。
つまり、再申請時期は、
「不許可から○か月経ったから申請する」のではなく、「問題となった点を現在説明・立証できる状態になったか」で判断する
ことになります。
不許可後に確認する主な5項目
不許可後は、少なくとも次の5項目を前回申請と照合します。
1.在留年数・現在の在留資格・在留期間
一般的な永住申請では、原則として引き続き10年以上日本に在留し、そのうち一定期間を就労資格または居住資格で在留していることなどが確認されます。
一方、
- 日本人の配偶者
- 永住者・特別永住者の配偶者
- 定住者
- 高度人材
などには、それぞれ特例があります。
そのため、まず確認する必要があるのは、
自分がどの永住申請ルートに該当するのか
という点です。
申請ルートが異なれば、必要となる在留期間や確認資料も変わります。
2.収入・今後の生活の安定性
ここは、2026年10月1日改定の永住許可ガイドラインで具体的な考え方が示された重要な項目です。
新しいガイドラインでは、原則として、申請者が属する世帯の年収について、
世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているか
が考慮要素とされています。
また、
- 同一生計世帯の誰の収入を合算するのか
- 「家族滞在」など就労を目的としない在留資格の家族の収入をどう扱うのか
- 申請者が扶養する親族を世帯人数へどう反映するのか
についても考え方が示されています。
そのため、
「年収300万円あれば大丈夫」
といった一律の金額だけでは判断できません。
前回申請時に問題がなかった場合でも、再申請時点で適用される基準で改めて確認する必要があります。
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」
3.税金・年金・健康保険
永住許可では、公的義務を適正に履行しているかも確認されます。
主に、
- 住民税などの税金
- 公的年金
- 公的医療保険
- 入管法上必要な届出
などを確認します。
ここで注意したいのは、現在未納がないかだけを確認すればよいわけではないという点です。
例えば、
「以前は支払期限に遅れたが、現在は全部支払っている」
という場合でも、
- 何の支払いが遅れたのか
- 本来の納期限はいつだったのか
- 実際にいつ支払ったのか
- その後は期限内に納付しているのか
まで確認します。
税金・年金・健康保険に心当たりがある方はこちらをご確認ください。
4.刑罰・法令違反などの素行
永住許可では、**「素行が善良であること」**も要件の一つです。
2026年10月1日改定の永住許可ガイドラインでは、法律を遵守し、日常生活や社会生活において違法行為や迷惑行為を繰り返していないことなどが示されています。
過去に刑事処分やその他の法令違反がある場合は、
- 何があったのか
- いつのことか
- どのような処分だったのか
- その後どうなっているのか
を事実に沿って確認します。
「○年前の違反なら大丈夫」と一律に判断せず、内容と時期を個別に確認する必要があります。
5.前回申請と現在の状況の違い
再申請では、現在の資料だけではなく、前回申請との整合性も確認します。
例えば、
- 来日時期
- 在留資格の履歴
- 転職・退職時期
- 所得
- 扶養家族
- 税金・年金の状況
- 婚姻・家族関係
などです。
前回と今回で記載内容が変わる場合は、今回だけ正しい内容を書けばよいということではありません。
なぜ前回と今回で内容が違うのかを説明できる状態にしておくことが重要です。
2026年10月現在、再申請する時期によって適用されるガイドラインが変わります
現在は、永住許可ガイドラインの経過措置期間です。
| 申請時期 | 適用されるガイドライン |
|---|---|
| 2026年3月31日までに申請 | 2026年2月24日改訂版 |
| 2026年4月1日~2027年3月31日 | 原則2026年2月24日改訂版。ただし収入等の一部は2026年10月1日改定版 |
| 2027年4月1日以降 | 2026年10月1日改定版 |
2026年10月1日改定版では、収入に加えて、
- 日本語能力
- 日本の制度・ルール等への理解
- 学齢期の子どもの就学
などについても考え方が示されています。
そのため、
2026年中に不許可となり、2027年4月1日以降に再申請する場合は、前回申請時と同じ確認だけでは足りない可能性があります。
再申請する時点で適用される基準を改めて確認する必要があります。
出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」
再申請に必要な書類は、不許可になった原因を確認してから決めます
「永住の再申請だから、この書類を追加すればよい」
という一律の書類セットがあるわけではありません。
まず、現在の在留資格や身分関係に応じた通常の永住許可申請書類を確認します。
そのうえで、
前回問題となった事項に関係する資料
と、
前回から現在までに状況が変わったことを示す資料
を整理します。
出入国在留管理庁も、必要書類を申請者の在留資格や身分関係ごとに分けています。
また、提出書類が不足した場合には追加資料を求め、資料がそろうまで審査を進めることが困難になると案内しています。
必要書類の基本はこちらで確認できます。
永住の再申請を行政書士に依頼する場合の費用
行政書士植松悠一郎事務所の永住許可申請の行政書士報酬は、
165,000円(税込)~
です。
案件の内容や、前回申請の確認、追加の調査・立証が必要かどうかなどによって料金が変わる場合があります。
正式なご依頼前に、業務内容と料金をお見積りします。
入管へ支払う手数料は別です
2026年10月1日以降に受け付けられた永住許可申請については、許可されるときに200,000円の手数料が必要です。
2026年9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月1日以降になった場合でも、改定前の10,000円が適用されます。
また、一定の要件を満たす場合には減額措置があり、減額後の永住許可手数料は20,000円です。
行政書士植松悠一郎事務所で確認すること
永住申請が不許可になった方からご相談いただいた場合、最初から申請書を作り直すのではなく、前回申請と現在の状況を確認します。
主に、
- 不許可通知
- 前回提出した申請書類
- 現在の在留資格・在留期間
- 在留歴
- 現在と過去の収入
- 税金
- 年金
- 健康保険
- 転職・退職歴
- 家族・扶養状況
などを確認します。
そのうえで、
現在すぐ再申請を検討できる状態なのか
それとも、
先に改善・確認しておく事項があるのか
を整理します。
再申請を進める場合は、現在の申請区分に必要な書類を確認し、前回から変わった事情や追加で立証する事項を整理して申請します。
相談時にあると確認しやすい資料
相談前にすべてそろえる必要はありません。
手元にある場合は、次の資料をご用意いただくと確認しやすくなります。
- 不許可通知
- 前回提出した申請書・理由書
- 前回提出した追加資料
- パスポート
- 在留カード
- 課税証明書・納税証明書
- 年金関係資料
- 健康保険関係資料
- 源泉徴収票・確定申告書などの所得資料
これらを確認することで、
何が問題だった可能性があるのか
何を追加で確認する必要があるのか
現在再申請を検討できる状態なのか
を整理しやすくなります。
永住申請が不許可になり、再申請を検討している方へ
不許可後に重要なのは、できるだけ早く同じ申請を出し直すことではありません。
確認する順番は、
前回の申請内容を確認する
↓
現在の永住許可基準と照合する
↓
問題が現在も残っているか確認する
↓
改善したことを資料で証明できるか確認する
↓
再申請する時期を決める
です。
行政書士植松悠一郎事務所では、長野県内の永住許可申請・再申請についてご相談を受け付けています。
「不許可になったが、何から確認すればよいか分からない」
「現在すぐ再申請できるのか確認したい」
「税金・年金・収入が原因になっていないか確認したい」
という段階からご相談いただけます。
初回相談は30分まで無料です。

