「永住申請をしたいけれど、在留期間が3年でも申請できる?」
「5年の在留期間をもらうまで待たないといけない?」
「2027年から永住申請の条件が変わると聞いたけれど、自分はどうなる?」
永住許可を検討している方にとって、現在持っている在留期間が3年なのか5年なのかは重要な確認事項です。
この記事の結論
2026年8月25日現在は、在留期間「3年」でも、永住許可ガイドライン上の「最長の在留期間」を持っているものとして扱われます。
ただし、この取扱いは2027年4月1日から変更されます。
2027年4月1日以降は、原則として、その在留資格について定められている実際の最長の在留期間を持っていることが必要になります。
一方、2027年3月31日時点で「3年」の在留期間を持っている方については、一定の経過措置があります。
出入国在留管理庁は、この変更についてすでに正式に公表しています。
出入国在留管理庁「永住許可(入管法第22条)」
現在は「3年」でも永住申請の在留期間要件を満たせます
永住許可について、出入国在留管理庁の「永住許可に関するガイドライン」では、国益要件の一つとして、
「現に有している在留資格について、最長の在留期間をもって在留していること」
を求めています。
ここだけを見ると、
「5年という在留期間がある在留資格なら、5年を持っていないと永住申請できないのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、現在のガイドラインには特例があります。
当面の間、在留期間「3年」を有する場合は、「最長の在留期間をもって在留している」ものとして取り扱う
とされています。
したがって、2026年8月25日現在は、3年の在留期間だからという理由だけで永住許可の在留期間要件を満たさないわけではありません。
「3年ビザなら永住できる」という意味ではありません
ここで注意したいのは、
3年の在留期間を持っている=永住許可が認められる
という意味ではないことです。
在留期間は、永住許可で確認される複数の要件の一つにすぎません。
現在の永住許可ガイドラインでは、主に次の点が確認されます。
- 素行が善良であること
- 独立して生計を営むことができること
- 原則として一定期間以上日本に在留していること
- 税金、年金、健康保険料などの公的義務を適正に履行していること
- 現在の在留資格について必要な在留期間を持っていること
- 公衆衛生上の問題がないこと
原則的な在留期間については、引き続き10年以上日本に在留し、そのうち原則5年以上を就労資格または居住資格で在留していることが求められます。
ただし、日本人・永住者等の配偶者、高度外国人材などには特例があります。
永住許可の要件全体については、当事務所の
「在留資格『永住者』の取得条件と審査期間」
でも解説しています。
2027年4月1日から「3年ならOK」の取扱いが変わります
ここが今回の重要な変更点です。
出入国在留管理庁は、2027年4月1日から、在留期間「3年」を一律に「最長の在留期間」とみなしていた現在の取扱いを変更すると公表しています。
変更後は、ガイドライン本文どおり、
「現に有している在留資格について、最長の在留期間をもって在留していること」
が求められます。
現在と2027年4月以降の違い
| 時期 | 在留期間「3年」の扱い |
|---|---|
| 2027年3月31日まで | 「最長の在留期間」を持っているものとして取り扱う |
| 2027年4月1日以降 | 原則として3年を一律に最長とはみなさない |
| 経過措置対象者 | 一定条件のもと、初回に限り従来の取扱いあり |
つまり、今後は、
「3年の在留期間があれば永住申請上の在留期間要件は大丈夫」
という説明をそのまま続けることはできなくなります。
2027年4月から必ず「5年」が必要になるの?
必ず「5年」と言い切るのは正確ではありません。
新しい取扱いは、
各在留資格について定められている「最長の在留期間」を持っていること
を求めるものだからです。
多くの一般的な就労資格や身分系在留資格では5年が最長期間として設けられていますが、在留資格によって期間の定めは異なります。
そのため、2027年4月以降に永住許可を検討する場合は、
- 現在の在留資格は何か
- その在留資格の最長期間は何年か
- 現在付与されている期間は何年か
を確認する必要があります。
2027年3月31日時点で3年ビザを持っている人には経過措置があります
今回の変更には、経過措置が設けられています。
出入国在留管理庁によると、2027年3月31日時点で在留期間「3年」を有している方からの永住許可申請については、
- その3年の在留期間内に処分を受ける場合
- 初回に限る
という条件のもとで、引き続き「最長の在留期間をもって在留している」ものとして取り扱うとされています。
経過措置のイメージ
2027年3月31日時点
在留期間「3年」を保有
↓
2027年4月1日以降
新しい取扱いが開始
↓
その3年の在留期間内に永住許可申請について処分
↓
初回に限り「最長の在留期間」として取り扱う
したがって、
「2027年4月1日になった瞬間、現在3年の人が全員永住申請できなくなる」
という制度ではありません。
ただし、経過措置には条件があるため、自分が対象になるかは個別に確認する必要があります。
これから永住申請を考える3年の方はどうすればいい?
現在3年の在留期間を持っている方については、単純に、
「5年が出るまで何もしない」
と判断する必要はありません。
まず、在留期間以外の永住要件を満たしているかを確認する方が重要です。
確認したい項目
- 日本での在留年数
- 就労資格・居住資格での在留年数
- 現在の在留資格
- 現在の在留期間
- 年収・世帯収入
- 住民税などの納税状況
- 年金の加入・納付状況
- 健康保険料の納付状況
- 転職歴
- 長期出国歴
- 交通違反・刑事処分等の有無
- 身元保証人
これらを確認した結果、現在の制度下で他の要件を満たしているのであれば、3年の在留期間だからという理由だけで申請を待つ必要があるとは限りません。
3年の在留期間が付いている理由も確認する
「3年しかもらえていない」ということ自体と、永住許可の可否は同じ問題ではありません。
在留期間は、外国人の在留状況や活動内容などを踏まえて決定されます。
そのため、3年であることだけを見て、
「入管から評価されていないから永住も無理」
と判断することはできません。
一方で、在留期間の更新状況だけでなく、
- 税・社会保険料の履行
- 入管法上必要な届出
- 就労状況
- 在留活動の安定性
などに問題がある場合には、それらが永住審査でも問題になる可能性があります。
永住申請では、在留期間の数字だけではなく、これまでの在留状況全体を見る必要があります。
在留期間「1年」ではどうなる?
現在の永住許可ガイドラインで特別扱いされているのは**在留期間「3年」**です。
在留期間1年について、3年と同様に「最長の在留期間」とみなす取扱いは示されていません。
したがって、通常は、
「1年の在留期間でも、他の要件を満たせば問題ない」
とは整理できません。
現在1年の在留期間を持っている場合には、永住許可申請の前に、現在の在留資格・在留状況を含めて確認する必要があります。
永住申請中に現在の在留期限が来る場合は?
永住許可申請を行ったからといって、現在持っている在留資格の在留期間が自動的に延長されるわけではありません。
永住許可と現在の在留資格の更新は別の手続きです。
そのため、永住許可の審査中に現在の在留期限が来る場合は、在留期間更新許可申請も別途行う必要があります。
永住申請を出した後も、現在の在留資格を適法に維持する必要があります。
2026年は永住制度そのものの見直しが進んでいます
永住許可については、在留期間「3年」の取扱いだけでなく、現在制度全体の見直しが進められています。
出入国在留管理庁は2026年8月4日、「永住者」の適正化に係るパブリック・コメントを開始し、永住許可に関するガイドラインの改定案を公表しています。
また、ガイドライン全体については2027年4月1日からの運用開始が予定されています。
そのため、2026年から2027年にかけて永住申請を検討する場合は、古いインターネット記事だけで判断せず、申請時点の最新のガイドラインを確認することが重要です。
永住申請前のチェックリスト
永住許可を検討している場合は、まず次を確認してみてください。
- 現在の在留資格
- 現在の在留期間
- 在留期限
- 日本に住み始めた時期
- 現在の在留資格での在留年数
- 過去数年の収入状況
- 住民税の納付状況
- 年金の加入・納付状況
- 健康保険の加入・納付状況
- 転職・退職歴
- 長期出国歴
- 配偶者・扶養家族の状況
特に現在「3年」の在留期間を持っている方は、2027年4月1日の取扱い変更と経過措置を踏まえて申請時期を検討する必要があります。
まとめ|現在は3年でも対象、2027年4月から取扱い変更
永住許可における在留期間について整理すると、次のとおりです。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 2026年8月25日現在 | 3年でも「最長の在留期間」として扱われる |
| 2027年4月1日以降 | 原則、各在留資格の実際の最長期間が必要 |
| 3年保持者 | 一定の経過措置あり |
| 3年なら必ず永住許可されるか | されない。他の要件も審査される |
| 1年でも同じ扱いか | 3年と同じ特例はない |
今回の変更については、出入国在留管理庁が正式に案内しています。
出入国在留管理庁「永住許可(入管法第22条)」
永住許可全体の要件については、
在留資格「永住者」の取得条件と審査期間
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