執筆・監修:行政書士 植松悠一郎
長野県大町市を拠点に、建設業許可申請を取り扱う行政書士
「建設業許可を取るには、結局いくら必要なのか」
「9万円払えば許可を取れるのか」
「行政書士に頼むと、総額はいくらになるのか」
建設業許可の費用を調べていると、「9万円」「20万円」「30万円」などさまざまな金額が出てきます。
これは、行政庁へ納付する申請手数料と、行政書士へ依頼する場合の報酬が別の費用だからです。
長野県知事許可の新規申請では、一般建設業または特定建設業の一方の許可区分について申請する場合、長野県への申請手数料は9万円です。行政書士へ依頼する場合は、これに行政書士報酬と、証明書取得費用などの実費が加わります。
この記事では、長野県で建設業許可を取得するときにかかる費用を、「申請手数料」「行政書士報酬」「その他実費」に分けて解説します。
結論|建設業許可の費用は「申請手数料・行政書士報酬・その他実費」の3つ
建設業許可にかかる費用は、大きく次の3つに分けて考えると分かりやすくなります。
1.行政庁へ納付する申請手数料等
建設業許可を申請するときに、行政庁へ納付する費用です。
長野県知事許可では「申請手数料」、国土交通大臣許可の新規申請では「登録免許税」となります。
自分で申請する場合でも、行政書士へ依頼する場合でも必要です。
2.行政書士へ依頼する場合の報酬
建設業許可の要件確認、証明資料の整理、申請書類の作成、申請対応などを行政書士へ依頼する場合にかかる費用です。
これは行政庁へ納付する申請手数料とは別の費用です。
3.証明書取得などのその他実費
申請内容によっては、住民票や登記事項証明書などの取得費用、郵送費、交通費などが必要になります。
したがって、建設業許可にかかる総額は、基本的に次のように考えます。
申請手数料等 + 行政書士報酬 + その他実費
自分で申請する場合は行政書士報酬がかかりませんが、申請手数料や必要な証明書等の実費までなくなるわけではありません。
長野県知事許可の申請手数料はいくら?
2026年7月15日時点で、長野県知事許可の主な申請手数料は次のとおりです。
| 申請区分 | 申請手数料 | 注意点 |
|---|---|---|
| 新規 | 90,000円 | 一般・特定の許可区分ごとに必要 |
| 許可換え新規 | 90,000円 | 許可行政庁が変わる場合の新規申請 |
| 般・特新規 | 90,000円 | 一般または特定の別区分を新たに取得する場合 |
| 業種追加 | 50,000円 | 同じ許可区分内で業種を追加する場合 |
| 更新 | 50,000円 | 許可を継続する場合 |
ここで注意したいのは、「新規申請なら必ず9万円」とは限らないことです。
長野県は、一般建設業と特定建設業の許可区分ごとに、それぞれ手数料が必要としています。そのため、一般建設業と特定建設業の両方について新規許可を申請する場合などは、申請内容に応じて手数料が加算されます。
一方、同じ一般建設業の区分で複数の業種を同時に新規申請する場合に、単純に「業種数×9万円」となるわけではありません。
費用を確認するときは、業種の数だけを見るのではなく、
- 新規なのか
- 更新なのか
- 業種追加なのか
- 一般建設業なのか特定建設業なのか
- 複数の申請区分を同時に申請するのか
を整理する必要があります。
長野県では申請手数料をどう納付する?
長野県では、申請方法によって申請手数料の納付方法が異なります。
書面で申請する場合
書面申請では、次の方法があります。
- 長野県収入証紙による納付
- ながの電子申請サービスによる電子納付
ながの電子申請サービスによる建設業許可関係の手数料の電子納付は、2026年4月1日から始まっています。電子納付では、クレジットカード、PayPay、Pay-easyを利用できます。
JCIPで電子申請する場合
建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)から申請する場合は、
- 長野県収入証紙
- Pay-easyによる電子納付
が案内されています。
JCIPによる申請では、「ながの電子申請サービス」を使った電子納付は利用できません。
そのため、単に「建設業許可は証紙代が9万円かかる」と考えるのではなく、正確には9万円の申請手数料が必要で、その納付方法を申請方法に合わせて選ぶと考えるのが適切です。
大臣許可は新規で登録免許税が必要
2つ以上の都道府県に営業所を設けるなど、国土交通大臣許可が必要になる場合は、費用の仕組みが長野県知事許可とは異なります。
国土交通大臣の新規許可では、一般建設業または特定建設業の一方について申請する場合、15万円の登録免許税が必要です。
更新や、同じ一般・特定の許可区分内で業種を追加する場合は、5万円の許可手数料が必要です。一般建設業と特定建設業の両方を扱う場合や、複数の申請区分を組み合わせる場合には金額が加算されます。
| 主な申請 | 長野県知事許可 | 国土交通大臣許可 |
|---|---|---|
| 新規 | 90,000円の申請手数料 | 150,000円の登録免許税 |
| 更新 | 50,000円の申請手数料 | 50,000円の許可手数料 |
| 同一区分内の業種追加 | 50,000円の申請手数料 | 50,000円の許可手数料 |
この記事では、主に長野県知事許可の費用を解説しています。
当事務所へ依頼した場合の行政書士報酬
行政書士 植松悠一郎 事務所の建設業許可関係の主な報酬額は、2026年7月15日時点で次のとおりです。
| 手続き | 行政書士報酬(税込) |
|---|---|
| 新規申請(個人) | 110,000円〜 |
| 新規申請(法人) | 165,000円〜 |
| 更新申請(個人) | 55,000円〜 |
| 更新申請(法人) | 66,000円〜 |
| 業種追加 | 66,000円〜 |
上記は行政書士報酬であり、長野県へ納付する申請手数料や証明書取得費用などの実費は別途必要です。
また、当事務所の料金表では一般建設業許可を前提とした目安としており、特定建設業、大臣許可、複数業種、過去の決算変更届が未提出の場合、証明資料の確認量が多い場合などは、個別の見積りとなる場合があります。
建設業許可は、同じ「新規申請」であっても、どのような方法で許可要件を満たすかによって確認する資料が変わります。経営経験や営業所技術者等の証明が複雑な場合は、申請書を作成する前の資料整理にも作業が必要です。
要件全体については、「建設業許可の要件とは?小規模事業者が最初に確認すべき6つのポイント」で詳しく解説しています。
新規申請の総額はいくら?個人・法人の費用例
それでは、当事務所へ長野県知事許可の新規申請を依頼した場合、総額はいくらになるのでしょうか。
以下は、一般建設業の長野県知事許可を新規申請する標準的なケースの費用例です。
| 申請者 | 長野県への申請手数料 | 当事務所報酬 | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 個人事業主 | 90,000円 | 110,000円〜 | 200,000円〜+実費 |
| 法人 | 90,000円 | 165,000円〜 | 255,000円〜+実費 |
例えば個人事業主の場合、
長野県への申請手数料9万円
+当事務所報酬11万円〜
=20万円〜+その他実費
が一つの目安になります。
法人の場合は、
長野県への申請手数料9万円
+当事務所報酬16万5,000円〜
=25万5,000円〜+その他実費
となります。
ただし、これは一般建設業の長野県知事許可を新規申請する場合の一例です。
特定建設業、大臣許可、複数の申請区分を同時に申請する場合、未提出の届出がある場合、証明資料の整理に追加作業が必要な場合などは、総額が変わります。
また、個人と法人の報酬額だけを比較して、許可申請のために事業形態を決めるものではありません。現在個人事業主で法人化も検討している場合は、「個人のまま申請するか法人化後に申請するか」を、受注予定や法人化の時期も含めて判断する必要があります。
追加費用が生じやすいケース
費用が変わる理由は、大きく「行政庁へ納付する費用が増える場合」と「行政書士の作業量や実費が増える場合」に分けられます。
行政庁へ納付する費用が増えることがあるケース
例えば、
- 一般建設業と特定建設業の両方について申請する
- 複数の申請区分を同時に申請する
- 長野県知事許可ではなく国土交通大臣許可を新規申請する
といった場合です。
申請する許可区分や申請内容によって、申請手数料や登録免許税が変わります。
行政書士報酬や実費が変わることがあるケース
例えば、
- 特定建設業を申請する
- 大臣許可を申請する
- 複数業種について確認が必要になる
- 過去の決算変更届が提出されていない
- 経営経験や実務経験の証明資料が多い
- 過去の資料が不足しており、証明方法の検討が必要になる
- 証明書の取得代行や遠方対応が必要になる
といった場合です。
特に初めて許可を取る場合は、「申請書を何枚作るか」だけで費用が決まるわけではありません。
現在の経験や資格がどの要件に使えるのか、その経験をどの資料で証明できるのかを確認してから、実際の作業内容が決まります。
そのため、正式な見積りを取るときは、単に「建設業許可はいくらですか」と聞くだけでなく、現在の事業形態、取得したい業種、保有資格、これまでの経験、手元にある資料を伝えると、費用の範囲を確認しやすくなります。
自分で申請する場合と行政書士へ依頼する場合の違い
建設業許可は、自分で申請することもできます。
自分で申請する場合、行政書士報酬はかかりません。
ただし、長野県知事許可の一般建設業を新規申請する標準的なケースであれば、長野県への9万円の申請手数料は自分で申請しても必要です。それに加えて、申請に必要となる証明書等の実費も発生します。
| 自分で申請 | 行政書士へ依頼 | |
|---|---|---|
| 行政庁への申請手数料 | 必要 | 必要 |
| 証明書等の実費 | 必要 | 必要 |
| 行政書士報酬 | 不要 | 必要 |
| 要件確認 | 自分で行う | 依頼内容に応じて行政書士が確認 |
| 証明資料の整理 | 自分で行う | 依頼内容に応じて行政書士が整理 |
| 申請書作成 | 自分で行う | 行政書士が作成 |
| 補正等への対応 | 自分で行う | 依頼内容に応じて行政書士が対応 |
要件が明確で、必要な証明資料もそろっており、自分で申請書を作成する時間を確保できる場合は、自分で申請することも選択肢になります。
一方、
- どの業種を取るべきか分からない
- 経営経験や実務経験を証明できるか分からない
- 過去の契約書や請求書をどのように使うか判断できない
- 許可が必要な工事の受注予定が決まっている
といった場合は、費用だけではなく、申請前の確認作業も含めて依頼するかどうかを判断するとよいでしょう。
費用だけでなく受注予定から逆算して考える
行政書士へ依頼するかどうかを考えるときは、費用だけで判断する必要はありません。
例えば、まだ許可が必要な工事の予定がなく、要件も資料も明確で、自分で準備する時間がある場合と、元請から許可取得を求められており、受注予定が決まっている場合では、優先するものが違います。
特に許可が必要な工事を予定している場合は、
「いくらで申請するか」だけではなく、「現在の要件と資料で申請準備を進められるか」
を早めに確認することが重要です。
行政書士へ相談する場合も、受注予定や現在の資料を最初に伝えることで、必要な手続きと費用を整理しやすくなります。
まとめ|まず申請手数料と行政書士報酬を分けて考える
建設業許可の費用を考えるときは、
- 行政庁へ納付する申請手数料等
- 行政書士へ依頼する場合の報酬
- 証明書取得費用などのその他実費
の3つに分けると分かりやすくなります。
長野県知事許可では、一般建設業または特定建設業の一方について新規申請する場合の申請手数料は9万円、更新・業種追加は5万円が基本です。ただし、一般・特定の両方を扱う場合や複数の申請区分を組み合わせる場合は金額が変わります。
当事務所へ一般建設業の長野県知事許可の新規申請を依頼する場合、現在の料金では、個人事業主は20万円〜+実費、法人は25万5,000円〜+実費が一つの目安です。
同じ新規申請でも、個人・法人、許可区分、証明資料の内容、未提出の届出の有無などによって必要な作業と総額は変わります。正式な費用は、現在の申請内容と手元の資料を確認したうえで決まります。
建設業許可が取れるか分からない方へ
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初回相談は無料です。電話・メール・オンライン等を活用し、来所せずに相談を進めることも可能です。

