長野県で永住申請を検討している場合、最初に確認したいのは「日本に何年住んでいるか」だけではありません。
現在の在留資格と在留期間、これまでの在留歴、仕事・収入、税金、年金、健康保険などを確認し、現在の状態で永住許可の要件を満たす可能性があるかを整理する必要があります。
特に、転職・退職を予定している方、過去に税金や年金の支払いが遅れたことがある方、現在の在留期間が3年の方は、申請時期を含めて個別に確認した方がよい場合があります。
※この記事は2026年8月21日時点の制度を基に作成しています。現在、永住許可ガイドラインの改定が検討されているため、今後内容が変更される可能性があります。
在留資格「永住者」とは
「永住者」は、法務大臣から永住を認められた方に付与される在留資格です。
永住許可を受けると、在留活動と在留期間について制限がなくなります。そのため、就労系の在留資格のように、認められた活動内容に合わせて仕事を続ける必要はなくなります。
ただし、永住許可は通常の在留資格変更より慎重に審査される手続です。長期間日本に住んでいるという理由だけで判断されるものではありません。
永住許可の主な要件
永住許可に関するガイドラインでは、主に次の3つの要件が定められています。
1.素行が善良であること
法律を守り、日常生活において社会的に問題のない生活を送っていることが求められます。
刑事処分や交通違反などがある場合は、その内容、時期、回数などを確認する必要があります。
2.安定した生活を続けられること
「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」が要件とされています。
単純に「年収○万円以上なら必ず許可される」という一律の基準ではありません。
本人や世帯の収入、扶養人数、仕事の継続性、資産などを含め、将来も安定した生活を続けられるかが確認されます。
最近転職した方、退職予定の方、収入が大きく変わった方などは、申請する時期も含めて検討する必要があります。
3.その人の永住が日本国の利益に合すると認められること
原則として、引き続き10年以上日本に在留し、そのうち5年以上は一定の就労資格または居住資格で在留していることが求められます。
ただし、日本人・永住者・特別永住者の配偶者、高度人材、定住者などについては、10年の原則に対する特例があります。
現在の在留資格や家族関係によって条件が変わるため、自分がどのルートに該当するのかを最初に確認することが重要です。
在留期間が「3年」でも2026年現在は申請できる場合があります
永住許可のガイドラインでは、原則として、現在の在留資格について「最長の在留期間」をもって在留していることが求められています。
ただし、2026年2月24日に改訂された現在のガイドラインでは、2027年3月31日までの間は、在留期間が「3年」の場合も「最長の在留期間」を有しているものとして取り扱う経過措置が設けられています。
したがって、2026年現在は、
「3年の在留期間だから永住申請はできない」
と一律に判断することは適切ではありません。
2027年4月1日からは、原則として各在留資格で定められた最長の在留期間をもって在留していることが求められます。
ただし、2027年3月31日時点で在留期間「3年」を有している方については、その在留期間内に処分を受ける場合、初回に限り「最長の在留期間」を有しているものとして取り扱う経過措置があります。
そのため、現在「3年」の在留期間を持っている方は、現在の在留期限と申請時期を個別に確認することが重要です。
税金・年金・健康保険は「今、未納がないか」だけではありません
永住許可では、納税、公的年金、公的医療保険などの公的義務を適正に履行していることも確認されます。
ここで注意したいのは、申請時点で未納がないことだけではなく、本来の納付期限を守って支払っていたかも確認対象になることです。
現在のガイドラインでは、本来の納付期限を過ぎてから支払った場合、申請時点で完納していても原則としてマイナスに評価されることが示されています。
そのため、過去に、
- 住民税などの納付が遅れた
- 国民年金の未納・支払遅れがあった
- 国民健康保険料の支払が遅れた
- 転職や退職時に社会保険の切替期間があった
といった事情がある場合は、単に「現在は支払済みだから問題ない」と判断せず、対象期間と納付状況を確認する必要があります。
永住申請の必要書類は現在の在留資格によって異なります
永住許可申請では、すべての人が全く同じ書類を提出するわけではありません。
現在の在留資格や家族関係によって必要書類と確認対象期間が異なります。
一般的には、
- 永住許可申請書
- 写真
- パスポート・在留カード
- 住民票
- 職業・収入を確認する資料
- 住民税の課税・納税関係資料
- 年金・健康保険の加入・納付関係資料
- 身元保証書
- 申請区分に応じた身分関係資料
などを確認します。
たとえば、日本人の配偶者として申請する場合と、就労資格で長期間在留している方が申請する場合では、必要になる資料や確認期間が異なります。
そのため、最初から大量の証明書を取得するのではなく、まず自分の申請区分を確認してから必要書類を整理する方が効率的です。
永住許可の標準処理期間は4~6か月
出入国在留管理庁が公表している永住許可申請の標準処理期間は、2026年8月現在、4か月~6か月です。
これはあくまで標準処理期間です。
案件の内容、追加資料の提出、個別の確認事項などによって実際の審査期間は変わるため、「○か月で必ず許可が出る」と考えることはできません。
永住申請中に現在の在留期限が来る場合
永住許可を申請しても、現在持っている在留資格の在留期間が自動的に延長されるわけではありません。
永住審査中に現在の在留期限を迎える場合は、永住申請とは別に在留期間更新許可申請を行う必要があります。
在留期間が6か月以上の方の場合、在留期間更新許可申請は原則として満了のおおむね3か月前から申請できます。
永住申請と更新時期が重なりそうな場合は、両方の手続の日程を確認しておきましょう。
長野県の永住申請は東京出入国在留管理局の管轄です
長野県は、東京出入国在留管理局の管轄区域です。
長野出張所では長野県の在留関係諸申請を取り扱っています。
永住許可申請の提出先は住居地を管轄する地方出入国在留管理官署となるため、実際に申請する際には最新の管轄・受付方法を確認します。
転職・退職などを予定している場合
永住申請を検討している時期に、
- 転職したばかり
- これから退職する予定
- 永住申請中に転職する可能性がある
- 正社員から別の雇用形態へ変わった
- 独立・起業を予定している
といった事情がある場合でも、それだけで一律に永住申請ができなくなるわけではありません。
一方で、永住審査では今後も安定した生活を続けられるかが確認されるため、現在の雇用・収入、転職後の条件、無職期間の有無などが重要になります。
転職・退職と永住申請の関係については、別の記事で詳しく解説します。
自分が今、永住申請を検討できる状態か確認したい方へ
行政書士植松悠一郎事務所では、長野県内の永住許可申請についてご相談を受け付けています。
最初からすべての書類を集めていただくのではなく、まず、
- 日本での在留年数
- 現在の在留資格と在留期間
- 現在の仕事・収入
- 税金・年金・健康保険の状況
- 転職・退職など今後の予定
- 配偶者・扶養家族の状況
などを確認し、現在申請を検討できる状態か、先に確認・整理した方がよい点があるかを整理します。
初回相談は無料です。
永住許可申請の行政書士報酬は132,000円(税込)~です。証明書取得費用などの実費は別途必要となる場合があります。正式な費用は、ご相談内容を確認したうえで事前にお見積りします。
詳しい料金はこちらをご確認ください。
「自分の場合、今申請できるのか確認したい」という段階からご相談いただけます。
